ニキビとは毛穴が詰まり、そこに炎症を起こしたものです。主に思春期に生じるものをニキビと呼び、それ以外は毛包炎と呼ばれることもありますが、区別はあいまいです。ニキビはよく“青春のシンボル”と言われますが、医学的には尋常性ざ瘡という皮膚疾患です。ニキビは誰もが知っている身近な皮膚疾患ですが、顔に出来ることが多いため、気にする人も多いものです。
ニキビが人の気持ちにどのような影響を与えるかについて調べた海外の調査結果がありますが、自尊心が傷つけられた、気持ちが暗くなった、怒りっぽくなった、といったネガティブな感情を持つ人の少なくないことが報告されています。
ニキビ自体は悪いものではありませんが、適切な治療できれいにすることができます。
アクネ菌が増殖し、膿が溜まっているニキビです。抗生剤の治療が中心になります。
炎症は収まっているが、毛穴の詰まりが残って白ニキビや黒ニキビが残っています。毛穴の詰まりを除去して治します。
鼻の黒ニキビです。俗にいちご鼻とか鼻の黒ずみとか呼ばれることもあります。これも毛穴の詰まりを除去すればきれいになります。
ニキビの直接的な原因は、皮脂の過剰な分泌と毛穴の詰まりです。過剰に分泌された皮脂が毛穴に溜まり、面皰(めんぽう)という状態になります。この毛穴に溜まった皮脂を栄養源にして、ニキビの元となるアクネ菌が増殖し、炎症を起こします。毛穴が詰まった状態を白ニキビ、毛穴に詰まった角質が酸化して黒く見えるものを黒ニキビ、炎症を起こしたものを赤ニキビとも呼びます。顔面を中心に生じますが、胸部、背部にも生じます。
胸部や背部にはマラセチアというカビが増殖してできる毛包炎(マラセチア毛包炎)を生じることもあります。マラセチア毛包炎も思春期から青年にかけて生じることが多く、ニキビとは治療法が異なるため、ニキビとの区別が重要です。マラセチア毛包炎が疑われる場合は膿が溜まった部分を押し出して膿の中にマラセチアが増殖しているかを顕微鏡で確認します。
ニキビは主に思春期のホルモンの状態によって生じ、大人になるにつれて徐々に改善します。人によっては大人になってから生じたり、大人になってもよくならないこともあります。大人のニキビは、ホルモンバランスの乱れ、睡眠不足、紫外線、ストレスや生活環境など、さまざまな要因が複雑に絡み合って出来ることが多く、治りにくいのが特徴です。
治療にあたっては、ニキビの種類と重症度を判断し、塗り薬(抗生物質など)、飲み薬(抗生物質、ビタミン剤など)などの中から最も適切な治療法を行います。炎症が強い場合は抗生剤の内服、外用を行い、ニキビの元になるアクネ菌を退治します。炎症が収まっても毛穴の詰まりが残ることが多く、その場合は、毛穴の詰まりを除去する薬で治療します。
毛穴の詰まりを除去することでニキビのないきれいな状態を維持することができます。
ニキビを十分に治療していないと「ニキビ痕」が残ってしまうこともあります。「ニキビ痕」の治療は困難であり、治るのには時間がかかります。「ニキビ痕」を防ぐためにも、ニキビの症状が現れたら、速やかに治療することをお勧めします。
谷保駅前皮フ科
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