口の中、唇の内側、歯肉、舌に起こる炎症をまとめて口内炎と呼びます。歯肉に起きるものを歯肉炎、舌に起きるものを舌炎と呼ぶこともあります。
口内炎は様々な原因で起こります。歯、義歯があたったり、噛むことで生じることもあります。カンジダ、ヘルペスウイルス、内服薬によって生じることもありますが、多くの口内炎は原因不明で生じます。
カンジダ性の口内炎は顕微鏡で検査し、カンジダを見つけることで診断します。ヘルペス性の口内炎は免疫染色を行ってヘルペスウイルスが口内炎の部分に存在するかを確認します。
頻繁に繰り返す場合はビタミン不足、ミネラル不足、自己免疫疾患の可能性もあるので必要に応じて検査します。
カンジダ性の口内炎を顕微鏡で確認すると、カンジダが見つかります。
口内炎の原因になっているものがあれば、その対処をする必要があります。歯、義歯による機械的な刺激がある場合は歯科にて治療します。カンジダによるものは抗真菌薬の外用、内服で治療します。ヘルペスウイルスによるものは抗ウイルス薬で治療します。ビタミン不足、ミネラル不足が疑われる場合はその治療を行います。
原因不明の口内炎にはステロイド外用薬や免疫抑制薬の外用で治療します。口腔内はうまく外用薬が塗れない場合もあり、スプレータイプの薬剤を使うこともあります。頻繁に繰り返す場合は抗アレルギー薬、粘膜保護薬、漢方薬などを内服し、口内炎の発症を防ぎます。